塩の力④ - 少し塩辛く食べるべき?低塩を選ぶ前に知るべきこと

少し塩辛く食べても大丈夫、いや、塩辛く食べるべき


コーヒーを例にとると、たった一杯飲むだけで心臓がバクバクし、手が震えて、夜通し眠れなくなる人がいます。

だからといって、コーヒーが悪いものだと言えるのでしょうか?

一方で、1日に6杯ほど飲んで初めて活力が出て元気に動ける人もいます。

では、コーヒーは良いものなのでしょうか?

1日の適正量を平均すると3.5杯だと言われますが、1杯で心臓がバクバクする人には多すぎますし、6杯飲む人には少なすぎる量です。

平均値を選んでも、誰一人として満足できないのです。


塩は生存に不可欠な物質


コーヒーは嗜好品なので飲まなくても生きていけますが、塩は次元が異なります。

塩は生存に不可欠な物質であり、摂らずに生きることはできません。

これまで、塩を過剰に摂取した際の問題ばかりが強調され、塩が不足した場合にどのような問題が生じるのかは長らく無視されてきました。

しかし、塩が不足すると生命が危険にさらされるほど致命的な事態を招くことがあり得ます。

塩がなければ呼吸することも、筋肉を動かすことも、心臓を動かすこともできません。

消化液が分泌されなければ消化が進まず、めまいや吐き気、倦怠感、不安感、炎症、低体温など、新陳代謝や血液循環に深刻な問題が生じます。


塩味を辛味や甘味で代替することは不可能


健康のために減塩すべきだと主張する人の中には、塩の代わりにネギやニンニク、果物などの香辛料を使ったり、減塩料理法を広めたりする人もいます。

しかし、ネギ、ニンニク、胡椒、果物シロップなどは塩ではありません。

辛味と塩味は全く異なる味覚であり、甘味で塩味を代替することも不可能です。

塩は単に塩味を付ける調味料ではなく、不快な臭いを抑えたり、脂肪分を取り除いたり、食材の組織をぷりぷりにしたり柔らかくしたりする効果があるのです。


塩が足りないとお腹がいっぱいでも何か欲しくなる


塩は料理の味や風味、食感を変え、調味の核心となります。

塩が必要な人にとって、塩以外のものは代用品になり得ません。

塩分を減らすために別のものを食べても、結局身体は塩分を補うために他の食べ物を探し続けることになります。

お腹がいっぱいでも何か物足りないと感じ、自然に過食や暴食につながるのです。


塩は老廃物を外に排出


減塩を主張する人たちは、人間が生きていくためにはごく少量の塩で十分だと言います。

確かに、ただ息をして生き延びるだけならそれで可能かもしれません。

しかし、私たちは現実で単なる生存を超えて生活しています。

生活の中で働き、学び、愛し、創造し、そして多大なストレスを受けています。

そのすべての活動にはエネルギーが必要で、消費した後には老廃物を排出しなければならないのです。

体内に入ったものと同じくらい外に排出しなければならないものがたまっていきます。

塩はそうした老廃物を取り込み、汗や尿を通じて体外に排出します。


数日前に摂取した塩分がそのまま体内に蓄積されているわけではありません。

補充したら消費し、さらに外へ排出し、絶えず循環しているのです。

通常、1日に10.5gの塩分が尿や便、汗を通じて排出されると知られています。

生活習慣や居住地域、仕事の内容、体質などによって塩分の必要量は異なります。

例えば、コーヒーをよく飲む人はカフェインの利尿作用によって尿の排出が多く、体内のナトリウムもかなり失われます。


身体が求めているのなら


このように状況が多様であるにもかかわらず、その人の生活状況を考慮せず、1日に何グラム摂れば良い、これ以上はダメだと決めつけるのは無理があります。

塩分の摂取量は政策で決める問題ではなく、各自の自然な要求に従って身体が自ら調節すべきものです。

人それぞれ味覚が異なり、美味しいと感じる塩加減も違います。

だから、少し塩辛く食べても大丈夫です、いや、塩辛く食べるべきです。

身体が求めているなら、その分必要なことなのです。


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