塩の力② - 塩分摂取の量は脳が決める?低塩より適塩を選ぶべき理由

 塩分摂取の量は脳が決めるべき問題


かつて「給料の代わりにしてもよい」と言われるほど貴重だった塩が、どうして今では冷遇される存在になったのでしょうか。

その背景には、「塩分を多く摂ると高血圧になる」という考えが科学的に証明された事実のように広まり、塩が「静かな殺人者」や「生活習慣病の元凶」という汚名を着せられてしまったことが挙げられます。

私たちは、塩が体や生活にどれほど重要かを正しく知る前に、塩に対する誤解ばかりを積み重ねてしまいました。

「塩はおいしいけれど、健康のためには避けるべきだ」とか、「塩は深刻な中毒を引き起こす」というような誤解が生まれてしまったのです。

さらに、塩分制限が必要のない人や、むしろ塩が必要な人までもが摂取を控えている現状は、深刻な問題と言えます。


科学的な根拠の不足

政府や医療界、学会がこぞって「減塩」を推進していると、多くの人が「それには確固たる科学的根拠があるはずだ」と信じてしまいます。


しかし実際には、減塩が健康に良いという科学的な証拠は非常に薄いのです。

近年の研究では、「塩分摂取が高血圧に与える影響はそれほど大きくない」という結果が出ています。また、「減塩が必ずしも健康に良いわけではなく、塩分が不足するとむしろ健康に悪影響を及ぼす」という論文や研究も数多く発表されています。


減塩政策の科学的根拠が薄いと指摘し、その見直しを訴える声も増えています。アメリカでは、日本や韓国のように塩分摂取を増やすべきだという意見も出ています。塩分摂取量の多い国、たとえば日本、韓国、フランスでは、肥満や心血管疾患の発生率が低いことから、「アメリカの減塩政策を見直すべきだ」と主張する専門家もいます。


塩分摂取を脳に任せるべき理由

アメリカ高血圧学会の元会長デイビッド・マッカロン博士は、「塩分摂取は脳が決定する問題であり、政策で干渉すべきではない」と断言しています。また、心血管専門医で学者のジェームズ・ディニコラントニオ博士は著書『ザ・ソルトフィックス』で、「塩に関する誤解を正すべきだ」と訴えています。彼は、「塩分制限は科学的根拠に基づいていない」とし、これまで発表された研究を分析し、多くの反証を挙げています。


特に彼は、「塩分摂取量の多い国では、高血圧や冠状動脈疾患、心血管疾患の発生率が低く、それに伴う死亡率も非常に低い」とし、アメリカの減塩政策を強く批判しています。塩分制限があたかも全ての人に共通する健康指針であるかのように学会や政府が主張してきましたが、それは事実とは異なり、「本当の健康のためには、塩分摂取量を増やすべきだ」と述べています。


塩分摂取のガイドラインとその問題

世界保健機関(WHO)は、1日あたりの塩分摂取量を5グラム(ナトリウム換算で2グラム)としています。しかし、この基準には議論の余地があります。基準の根拠となる研究が短期間の小規模な臨床実験に基づいているため、科学的根拠が不十分だとする批判が多くあります。


さらに、各国の食文化や生活習慣を考慮した新しい研究が必要だという意見も増えています。国内の学会でも「現在の基準をそのまま信じるのではなく、独自の基準を見直すべきだ」との声が強まっています。


「減塩が健康に良い」という根拠は極めて弱く、逆に「ナトリウム摂取量が1日2グラム未満だと、高血圧や糖尿病患者のみならず、一般の人々でも心血管疾患の死亡率が増加する」という研究結果も多く報告されています。したがって、減塩食の再考が必要だと強調されています。


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